「一人暮らしの賃貸でも、家庭菜園ってできるのかな」と気になっていませんか?
上手く育てば料理に使えて節約にもなりそうな家庭菜園に興味があるけれど、一人暮らしの賃貸の部屋でできるものか気になる人も多いでしょう。
そこで今回は一人暮らしの賃貸で家庭菜園を行う時の注意点や初心者でも育てやすい植物、始める際に必要なものを紹介します。
ぜひ参考にして、家庭菜園で植物を育てて食卓に彩りを添えてくださいね。
以下の記事では、一人暮らしにおすすめの観葉植物をまとめています。
こちらも筆者の経験をもとに紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
そもそも賃貸のベランダで植物を育ててもOK?
そもそも賃貸住宅のベランダで植物を育てられるかは物件によります。
賃貸契約書を確認するか、大家さんや管理会社に問い合わせてみましょう。
特に高層マンションの場合は、落下防止の観点からベランダに物を置くことを禁止している傾向にあります。
また、ベランダで植物を育てること自体は問題なくとも、置き方には注意が必要です。
ベランダはあくまで共用部分ですので、植物によって排水口が塞がれると大雨の際に近隣に迷惑をかけるおそれがあります。
災害時には避難通路となるのでプランターの置き方によっては通路を塞ぎかねません。
お住まいの物件で、問題ないと確認したうえで、家庭菜園にチャレンジしてみましょう。
家庭菜園でどのくらい食費を節約できる?
近年物価も高騰しているため、家庭菜園をすれば野菜を買う頻度が減って節約になると思うかもしれません。
しかし結論からいうと、家庭菜園により食費を節約できるかどうかは、継続して出来るかがポイントとなっていきます。
家庭菜園に必要な道具はこの後紹介しますが、プランター・土・種・苗・ジョウロなど必須なものが多く、初期費用だけで見ると赤字になってしまいます。
例えば、ピーマンを育てるとして、普段スーパーで買うピーマンは5個入り1袋300円、苗は1つ300円と仮定します。
筆者が実際に育てた時は、道具を揃えるのに3,000円程度かかり、1つの苗から取れたピーマンは15個程度(1,500円相当)でした。
そのため、節約目的で家庭菜園をするなら、初期投資を回収するために毎年継続して行うこと、必ず自分が消費できる植物を選ぶ必要がありますね。
家庭菜園を始める時に持っておきたいもの
家庭菜園を始めるなら、必要なものがいくつかあるため、入念に準備してから始めましょう。
プランター
野菜は鉢でも育てられますが、ベランダで育てるなら横長のプランターの方が植えられる量と置き場所のバランスが良くおすすめです。
プランターの規格は特にないため、野菜の苗のサイズに合わせたものを選びましょう。
素材はプラスチック製のものが安価で軽く、扱いやすいので初心者に向いていますよ。
培養土
野菜を育てるなら、土づくりも大切です。実は土は何でも良いわけではありません。
適度な水はけのよさと有機物を含んでいることから野菜作りに向いている培養土が初心者におすすめです。
培養土に苗を植えるだけで良いので、家庭菜園を始めるのにぴったりですね。
苗
野菜の苗は必需品です。種から育てたほうが良いんじゃないのと思う方もいるかもしれませんが、種から育てるのは初心者には向きません。
種から発芽させるのは意外に難しいものです。そのため初心者は苗から買うことをおすすめします。
ジョウロ
野菜を育てるなら、ジョウロは必須です。
ペットボトルやコップで水をあげるのと違い、水の勢いを調整できるうえ広範囲にかけられるため、葉の表面や根元に優しく水やりできますよ。
支柱・麻ひも
支柱と麻ひもは全ての野菜に必要というわけではありません。
しかし、夏野菜を栽培する際には必要な場合が多いアイテムです。
トマトやナスなどのグングン伸びていく野菜には、支柱を用意して麻ひもで誘引しましょう。
剪定バサミ
剪定バサミはプランターに植える野菜のほとんどに必要です。
トマトやナスなどは収穫しようと思っても、もぎ取ることは意外に難しいため、ハサミで切り取りましょう。また、脇芽を摘む時にも欠かせません。
ベランダで家庭菜園を始める時の注意点
家庭菜園を始めるために必要なものをいくつか紹介しましたが、実は賃貸のベランダで育てる際に注意するべきポイントがいくつかあります。
- 害虫対策
- 日当たり
- 重量
害虫対策
家庭菜園を始める時の注意点1つ目は害虫対策です。
野菜を育てていると、害虫がついてしまうことがあります。
害虫対策をしないと野菜を食べたり枯らせたりするだけでなく、部屋に虫が入り込んでしまったり、隣人に迷惑をかけてしまうことがあります。
アオムシ・ナメクジ・カメムシなど野菜に寄ってくる害虫はたくさんいます。それぞれ野菜によって寄りつきやすい虫も異なるうえ、対策もそれぞれです。育てたい野菜が決まったら、野菜に合った虫対策をしてください。
日当たり
家庭菜園を始める時の注意点2つ目は日当たりです。
植物を元気よく育てるなら日当たりの確保が重要です。
もし、北向きのベランダや日光が隣の建物で遮られている物件であれば、室内で育てられるタイプの植物を選びましょう。
重量
家庭菜園を始める時の注意点3つ目は重量です。
意外と知られていませんが、建築基準法によりベランダには1平方メートルあたり180kgの重要制限があります。
180kgと聞くとそう簡単に超えるものでは無いと思いがちですが、プランター・土・水の重さが加わるため想像より重たいものです。
プランター1つ程度であれば問題ありませんが、いくつも育てるのであれば、ベランダの置き場所に注意が必要ですよ。
一人暮らし向け!室内で育てる植物5選
ここからはタイプ別に一人暮らしで育てやすい植物を厳選しました。
まずは北向きの部屋や日当たりの悪い部屋でも育てられる室内向きの植物を5つ紹介します。
豆苗
豆苗は家庭菜園を始めるのにぴったりな野菜です。
まずは、スーパーやネットで豆苗を買ってきて、根元近くの小さい芽(脇芽)の上でカットします。
残った根を深めの皿にのせて根本を水に浸しておくだけでOKです。
2回程度は再生栽培(本来捨てるような部位を育てて収穫すること)ができます。家庭菜園の入門におすすめですね。
ネギ
ネギも実は台所で育てるのに向いています。
薬味にあると嬉しい野菜ですが、一人暮らしだとその都度買うと高くつくため、家で欲しい時に収穫できると重宝しますよね。
育てるのも簡単で、青ネギを買ったら根元5cm程度を残して切ります。コップに差したら根が浸かる程度に水を入れておきます。
3〜5日程度で伸びてきますが、十分に伸びてから収穫してくださいね。
コップで育てるなら2回以上の再生栽培は難しいため、2回目以降も育てたいなら土に植えましょう。
水菜
水菜はサラダにぴったりなので、野菜不足になりやすい一人暮らしの人におすすめです。
水菜も豆苗と同じように再生栽培できます。
根の3cm程度上を切り、コップに差したら根が浸かる程度水を入れておきます。1週間程度で葉が出るため、適宜収穫しましょう。さらにたくさん育てたいなら土に植えてください。
バジル
ハーブの一種であるバジルは料理のアクセントにぴったりです。ピザやパスタなどのイタリアンとの相性も抜群です。
育て方はプランターに培養土を入れ苗を植えるだけです。乾燥には強くないので土の表面が乾いたら早めに水やりをすることを心がけましょう。
苗を植えたら2ヶ月程度で花が咲きますが、そのまま放置すると葉がかたくなってしまいますので、できるだけ早く花を摘んでおきましょう。
植えてから3〜4ヶ月ごろにたくさん収穫できるので、余った分は冷凍保存しておくと良いですよ。
大葉(しそ)
大葉は和食の料理に添えると風味が増して料理がワンランクアップします。焼き魚やそうめんなどにあると嬉しいですよね。
大葉は4〜6月に植えておけば、10月くらいまで収穫できます。
ただし、大葉を育てる際は、青じそと赤しそを一緒に植えないでください。混ざると雑種が育ってしまい、風味が劣化してしまいます。
一人暮らし向け!ベランダで育てる植物5選
続いて一人暮らしにおすすめのベランダで育てるのに向いている植物を5つ紹介します。
ミニトマト
ミニトマトはベランダ栽培に最適です。
小さなプランターでも十分に育ち、定期的な水やりと日光があればたくさん収穫できるでしょう。
サラダをはじめ色々な料理にも使えるため、非常に便利です。
育てるのに支柱が必要な植物で、5月ごろに苗植え、7〜9月ごろの収穫が目安です。
ナス
ナスは暑さに強いため、夏のベランダでの栽培に向いています。
プランターで育てやすく、継続的に収穫できるのが魅力です。上手く育てられれば秋まで収穫できるのも嬉しいですね。ナスも支柱を立てておきましょう。
4〜5月に苗植え、6〜10月ごろの収穫が目安です。
ピーマン
ピーマンも小さなスペースでも育てやすく、日当たりが良ければ元気に成長します。
ピーマンは様々な料理に使いやすいので、一人暮らしのキッチンには欠かせない野菜の一つですよね。
育てるのに支柱が必要な植物で、5〜6月に苗植え、6〜10月ごろの収穫が目安です。
枝豆
夏のおつまみにぴったりの枝豆はプランターでも育てられます。
ただし、枝豆は虫が寄ってきやすい野菜です。花が咲き始めるころから収穫までの間、防虫ネットをかけておきましょう。
4〜5月に苗植え、7月ごろの収穫が目安です。
パセリ
料理の彩りと香り付けになるパセリは、一年中育てられるうえ、手間がかからないので初めての家庭菜園にぴったりです。
支柱も不要なので、ズボラな方でも育てやすいでしょう。
まとめ:家庭菜園で一人暮らしの食卓を豊かに!
この記事では、一人暮らしの人が家庭菜園を始めるのに必要なものやおすすめの植物を紹介しました。
家庭菜園は一人暮らしでもポイントや注意点を抑えれば可能です。
ぜひ今回の記事を参考に家庭菜園にチャレンジして、食卓に彩りを加えましょう。