「部屋の壁紙を好みの色や質感に変えたい!けど賃貸の壁紙って勝手にDIYしていいのかな?」と気になっていませんか。
壁紙をDIYして元に戻せなくなったり、元の壁が汚れたりしたら大変ですよね。
そこで今回は賃貸で壁紙をDIYするメリット・デメリット、1人でも壁紙を綺麗に貼るコツを詳しく解説します。
壁紙1つで部屋の雰囲気がガラリと変わるので、賃貸でDIYをしたい人や部屋の模様替えを考えている方はぜひ最後までお読みくださいね。

監修者 井上 理輝
- ✓ 香川県の工芸高校インテリア科卒業、県内の木工所で職人に
- ✓ 2015年『井上製作所』創業、2020年『井上製作所株式会社』法人化
- ✓ ショールーム兼飲食店『兵庫町のおばんざいや Yooke Tanmai(ヨーケタンマイ)』オープン
- ✓ イベントやマルシェ、展示会に多数出展・参加
以下の記事では、賃貸でできる床のDIYについてまとめています。
「床もお気に入りのデザインに替えたい!」という方はぜひチェックしてくださいね。

賃貸で壁紙を張り替えても問題ない?
結論からお伝えすると、「方法次第ではOK」という答えになります。
どういうことかというと、賃貸には原状回復義務があります。
壁紙における原状回復義務というのは経年劣化等は含まれず、故意や過失によって壁紙に傷や汚れをつけてしまうと、賃貸を退去するときに修理費用が余計に取られてしまうリスクがあると押さえておきましょう。
つまり、壁紙を張り替えるのではなく、元の壁紙の上から新しい壁紙を張る「重ね張り」という方法であれば、退去するときには剥がすだけで元の壁紙に戻せる状態にできるので賃貸でもOKというわけですね。
ただし、賃貸契約によっては原状回復できるとしてもリフォーム・壁紙の張替えを禁止している場合もあるのでオーナーや管理会社に確認しておくのが無難ですよ。
賃貸で壁紙をDIYする3つのメリット
続いて、実際に一人暮らしの賃貸で壁紙を張り替えたことがある筆者が感じた、賃貸で壁紙をDIYするメリットを3つお伝えします。
- 安価に壁紙を張り替えられる
- 部屋の雰囲気が変わる
- 部屋が広く感じる
安価に壁紙を張り替えられる
賃貸で壁紙をDIYする1つ目のメリットは安価に壁紙を張り替えられることです。
内装会社や職人さんに壁紙の張り替えを依頼すると、壁紙の材料費と工賃でけっこうな出費になってしまいます。
それに対しDIYで壁紙を張り替えることができれば、費用を抑えることができるため、コスパ良く自分好みなオシャレ部屋が作れます。
部屋の雰囲気が変わる
賃貸で壁紙をDIYする2つ目のメリットは部屋の雰囲気をガラリと変えることができる点です。
いくら賃貸といえど自分が住む部屋である以上、自分好みの部屋にしたいと誰しもが思うところ。
そこで部屋の印象を大きく左右する部分である壁紙を思いきって自分好みのものに張り替えれば、雰囲気が大きく変わってより快適な空間になりますよ。
部屋が広く感じる
賃貸で壁紙をDIYする3つ目のメリットは、壁紙の色や素材次第で部屋が広く感じるという点です。
一人暮らしに多いワンルームや1Kタイプの部屋では家具やベッドを置くだけでスペースに余裕がなくなってしまうので、あまりオシャレな空間に見えないですよね。
そんなときこそ壁紙を変えるのがおすすめです。カラーや素材次第では部屋の雰囲気が良くなるだけでなく部屋が広く感じられます。
部屋が広いと感じる壁紙を選ぶためには、2つポイントがあり、「寒色系や淡い色」「家具と同系色・同質感」です。
「寒色系や淡い色」「家具と同系色・同質感」のどちらも部屋が広くなったように感じさせる効果がありますので、壁紙選びの際は2つのポイントのどちらかでも意識しておきましょう。
賃貸の壁紙をDIYする2つのデメリット・注意点
賃貸の壁紙をDIYするデメリットを2つお伝えします。注意点とも言えることなので、しっかりと押さえておきましょう。
- 剥がれやすい・剥がしづらい場合がある
- 原状回復義務がある
剥がれやすい・剥がしづらい場合がある
賃貸の壁紙をDIYするデメリットの1つ目は、商品によって壁紙が剥がれやすかったり、剥がしづらい場合があることです。
基本的に壁紙を貼り付けるときは糊やテープといった素材で貼り付けます。
しかし壁紙の粘着が弱いと剥がれやすかったり、逆に強いと剥がす際に壁に汚れや跡がついてしまう恐れがあります。
そのため、張りやすく剥がしやすい糊や壁紙を選ぶのが非常に大切です。
原状回復可能な方法で張り替える必要がある
賃貸の壁紙をDIYするデメリット2つ目は、原状回復可能な方法で張り替える必要があるということです。
最初にお伝えしたように賃貸物件では原状回復義務という退去時に入居時と同じ状態(経年劣化等を除く)で返さなければいけないという義務があります。
そのため、貼り付けやすく剥がしやすい壁紙を用いて貼り替えをする必要がありますよ。
また、仮に綺麗に壁紙を貼れたとしても、賃貸オーナーや管理会社の許可なく壁紙をDIYすると、損害賠償請求をされることもあるので、予め許可取りをしておくのが無難です。
関連記事:賃貸の壁に画鋲を刺してもOK?代用品やおすすめ画鋲も紹介
紙だけじゃない!素材ごとの壁紙の特徴を紹介!
賃貸で壁紙を張り替えるメリット・デメリットについて見てきましたが、実は壁紙は紙からできているもの以外に様々な素材のものがあります。
自分に合った理想の壁紙を見つけるために壁紙の素材ごとのメリットデメリットをお伝えします。
よく使われる代表的な6タイプの素材の壁紙のメリット・デメリットは下記の通りです。
素材 | メリット | デメリット |
紙壁紙 | ・オシャレな輸入品も多い ・カラーバリエーションが多い | ・耐水性に欠ける ・汚れや傷に弱い |
織物壁紙 | ・高級感あふれる ・独特の艶感がオシャレ | ・ホコリが付きやすい ・やや高価 |
ビニール壁紙 | ・価格が安い ・カラーバリエーションが多い | ・安っぽく見える |
オレフィン壁紙 | ・デザイン性が高い ・汚れに強く傷がつきにくい | ・高価 ・バリエーションが少ない |
木質壁紙 | ・木目の美しさ ・温かみがある | ・高価 |
珪藻土壁紙 | ・自然由来の素材 ・調湿効果や消臭効果がある | ・高価 ・バリエーションが少ない ・拭き掃除できない |
紙素材
紙素材の壁紙は特にヨーロッパ地域などの壁紙として一番メジャーな壁紙素材なので、ヨーロッパで生産されたオシャレな輸入品が気軽に買えますよ。
紙素材の壁紙といっても厳密には様々な種類があり、凹凸のあるエンボス加工や紙にデザインやカラーがプリントされたタイプなどがあります。
価格も比較的安価でデザインのバリエーションも豊富ですが、耐水性や防カビ性・耐久性の面では他の素材よりも劣っているため、扱いに注意しなければいけないデメリットもあります。
織物素材
織物素材の壁紙は主にレーヨンや綿や麻といった自然由来の素材や化学繊維でてきた壁紙で、耐久性が優秀なのが特徴。
織り込んで作っているので他の素材にはない織り込みによる凹凸感や奥行きを楽しむことができるのが魅力で、商品によっては艶感もあるため、部屋全体に高級感を出すことができます。
一方でデメリットもあり、自然由来の素材でできたものや高価な点、素材の特性として静電気を帯びやすくホコリが付着しやすいです。
手軽に高級感を引き出せるので、ホテルライクな雰囲気にはぴったりの壁紙素材と言えますね。
ビニール素材
ビニール素材の壁紙は日本においてほとんどの住宅で使われているもっともポピュラーな素材の壁紙です。そのためカラーリング・バリエーションともに最も豊富です。
機能面でも魅力が多く、安価で耐水性・耐久性もあり、汚れも落としやすいです。
ただ、チープなデザインや安っぽく見える壁紙も多いので、貼ってみたら思ったよりも色味が違ったなんてことも起こりやすいですよ。
オレフィン素材
オレフィン素材はあまり聞いたことのない名前ですが、いわゆるポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチックからできた壁紙です。
ビニールクロスと近い性質があり、ホコリや手垢といった汚れに強く、傷もつきにくいという特徴を持っています。
しかしオレフィン素材はビニール素材の壁紙に比べると価格が高い点やデザインのレパートリーがそこまで無いのが欠点です。
デザイン性の高さや掃除のしやすさは定評があるので、機能性重視で壁紙を選びたい方におすすめですよ。
木材素材
木材素材の壁紙は名前の通り、薄く加工した木材やコルクなどを用いて作られたナチュラル感のある壁紙です。
この素材の壁紙にするメリットとして、温もりのある雰囲気の部屋にできる点が挙げられます。アクセントとして部分的に取り入れるだけでもおしゃれな空間に早変わりしますね。
一つ懸念する所としては商品数が少ないことや価格が高いことが挙げられます。
しかし他の家具やインテリアと組み合わせることでスタイリッシュさが増すのでナチュラルテイストな空間が好きという方はぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
珪藻土素材
珪藻土素材は名前の通り、珪藻土という素材から作られた壁紙で調湿効果や消臭効果があるのが特徴。
商品によっては珪藻土の見た目だけや表面だけ珪藻土を使用したもので機能性がないものがあるので注意が必要です。
また、水を吸収してしまうため、拭き掃除をしてしまうとシミや汚れになってしまうリスクがあるので、掃除の際には乾拭きで行う必要があります。
他の素材と比べ、高価な反面、機能面では至れり尽くせりな素材ですね。
一人暮らしの賃貸におすすめの壁紙3選
壁紙のタイプについて見ていきましたので、続いて一人暮らしの賃貸で安心して使えるおすすめの壁紙ブランドを3種ご紹介します。
ぜひ壁紙を選ぶ際の参考にしてくださいね。
RESTA(リスタ)
RESTA(リスタ)は、DIYを専門にした通販サイトで壁紙に限らず家の様々なDIY用品が揃っています。
簡単に貼れるシールタイプの壁紙も販売しており、カラーリングが豊富なので、理想的な色が見つかるはずです。
壁紙のきれいな貼り方や道具の使い方などを紹介するDIY教室と呼ばれる動画も配信しているのも嬉しいポイントですよ。
アサヒペン
アサヒペンは塗料や糊を専門に生産を行っている日本の老舗ブランドです。
壁紙のレパートリー自体は少なめですが、シンプルで使いやすい壁紙がそろっており、特に大人気商品の簡単に貼れてキレイにはがせるカベ紙はまさに賃貸でも安心して使える壁紙として作られた商品です。
剥がすことを前提とした貼りやすくきれいにはがしやすい糊も販売されているのでセットで買いそろえるのもおすすめです。
壁紙屋本舗
壁紙屋本舗は、大阪府に拠点を持つ壁紙・床材などを専門に取り扱う日本のブランドです。
シールタイプの壁紙やマスキングテープのように気軽に貼れると人気の「幅広マスキングテープ」など、とにかく手軽で簡単にDIYができる壁紙が揃っているのと、商品のレパートリーの豊富さが魅力的ですね。
一人でも壁紙を綺麗に貼るコツ
おすすめの壁紙をお伝えしましたが、ここまでお読みいただいた方は「壁紙を自分ひとりでうまく貼れるのかな」と不安になっている方も多いですよね。
そこで一人暮らしでも壁紙を綺麗かつ簡単に貼れるコツを紹介します。
- 必要な道具を揃えてから取り掛かる
- 貼る前に元の壁紙を掃除する
- シール壁紙やスリット壁紙を選ぶ
必要な道具を揃えてから取り掛かる
壁紙を貼る際には必ず必要な道具を揃えてから行うようにしましょう。
作業を始めてから足りないと気付いても手遅れなので、焦らないよう万全の準備をしてから壁紙を貼るようしましょう。
具体的に必要な道具は壁紙の種類にもよりますが、次の項目でリストアップしていますので、合わせてごらんくださいね。
貼る前に元の壁紙を掃除する
元の壁紙にホコリがついているとうまく接着できず剝がれたり、空気が入り込みやすくなったりします。
そのため、壁紙を貼る前には必ず元の壁紙を掃除してから取り掛かるようにしましょう。
シール壁紙やスリット壁紙を選ぶ
DIY初心者や不安な方は必要な道具も少なく、簡単に貼れるシール壁紙やスリット壁紙がおすすめです。
シール壁紙は名前の通り、糊が初めから壁紙についているものでそのまま壁に貼るだけで張替えができる優れものです。
スリット壁紙は壁紙自体に余白がないタイプの壁紙で、切る前にカットする手間も省けますし、ズレて見栄えが悪くなることがありませんので、おすすめですよ。
壁紙を綺麗に貼るために揃えておきたい道具
先程壁紙を綺麗に貼るコツを紹介しましたが、実際に壁紙を貼る時に必要な道具が分からないと困りますよね。
そこで壁紙を綺麗に貼るために揃えておきたい道具を紹介します。しっかりと揃えてシワのない綺麗な壁紙にしましょう。使用する道具は以下の通りです。
壁紙を貼るのに必要な道具 | |
メジャー | 壁紙を貼る場所のサイズを測る |
カッターまたはハサミ | 壁紙を部屋に合わせて切る |
ローラー | 継ぎ目を圧着して剥がれないように密着させる |
なでハケ | 壁紙に空気が残らないようにする |
竹ベら | 壁紙に折り目を付ける |
地ベラ(カット定規でも代用可) | 壁紙をまっすぐカットする |
糊 | 糊付けが必要な時(シールタイプや糊がついている壁紙は不要) |
糊付け用ローラーまたはハケ | 糊を綺麗に塗り広げる |
スポンジ | 糊を綺麗に拭きとる |
このうち、最低限でも必要な道具はメジャー・カッター・なでハケ・地ベラの4つ(糊が必要なタイプであれば糊と糊付け用ローラーを合わせた6つ)です。
まとめ:壁紙のDIYで賃貸なのにオシャレな部屋に!
今回は部屋の雰囲気を大きく左右する壁紙のDIYについてメリットや注意点、一人で綺麗に壁紙を貼るコツなどを解説しました。
素材 | メリット | デメリット |
紙壁紙 | ・オシャレな輸入品も多い ・カラーバリエーションが多い | ・耐水性に欠ける ・汚れや傷に弱い |
織物壁紙 | ・高級感あふれる ・独特の艶感がオシャレ | ・ホコリが付きやすい ・やや高価 |
ビニール壁紙 | ・価格が安い ・カラーバリエーションが多い | ・安っぽく見える |
オレフィン壁紙 | ・デザイン性が高い ・汚れに強く傷がつきにくい | ・高価 ・バリエーションが少ない |
木質壁紙 | ・木目の美しさ ・温かみがある | ・高価 |
珪藻土壁紙 | ・自然由来の素材 ・調湿効果や消臭効果がある | ・高価 ・バリエーションが少ない ・拭き掃除できない |
壁紙には様々なデザイン・素材があり、メリット・デメリットも様々です。
ぜひこの記事を参考に、自分に合ったものを取り入れて友人や恋人に自慢したくなるオシャレ部屋を目指しましょう。
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