【賃貸OK】防音対策でDIYする3つのコツとお手軽なおすすめグッズ5選を紹介

「賃貸のアパートやマンションで防音対策・DIYはどうやるの?」「壁や床の音で隣人トラブルにならないか不安」と気になっている方は多くいるでしょう。
実は、賃貸でも簡単にできる壁や床などの防音対策があります。
そこで今回は、賃貸でできる防音対策について以下のポイントをご紹介します。
- 防音対策したい3つの場所
- 防音対策の種類
- 防音対策アイテムの3タイプ
- DIYして防音対策するときのコツ
- 防音アイテムの選び方
- おすすめ防音対策グッズ
社会問題にもなっている賃貸での生活音のトラブルに巻き込まれないためにも、ぜひ最後までお読みいただき、適切な防音対策をしていきましょう。

監修者 井上 理輝
- ✓ 香川県の工芸高校インテリア科卒業、県内の木工所で職人に
- ✓ 2015年『井上製作所』創業、2020年『井上製作所株式会社』法人化
- ✓ ショールーム兼飲食店『兵庫町のおばんざいや Yooke Tanmai(ヨーケタンマイ)』オープン
- ✓ イベントやマルシェ、展示会に多数出展・参加
賃貸で防音対策したい3つの場所
賃貸のアパートやマンションで防音対策を考えるうえで、まずは部屋のどの場所から音が出ているか考える必要があります。
そのため、まずは防音対策をしておきたい場所を知ったうえで進めた方がいいでしょう。
賃貸で防音対策をしておきたい場所は、以下の3か所です。
- 壁
- 床
- ドア・窓
壁
賃貸で過ごしていると、「隣の人のしゃべり声や生活音が気になって眠れない」という話を聞いたことがある方や、実際に経験した方も多いでしょう。
筆者も実際に同様の悩みを抱えたことがありました。木造アパートで暮らしていたとき、隣人の話し声やシャワーの音が気になって寝付けなかったのです。
鉄筋造やRC造で壁が厚ければ、隣から聞こえる音も遮断できる気がしますよね。しかし実は、賃貸の物件でしっかりと防音対策しているところは多くないのです。
床
賃貸だと、足音や物を落とした時に、下の部屋にかなりの音が響いてしまいます。床のDIYをすることで、こういった騒音は軽減可能です。
筆者は現在1階に住んでいるのですが、2階の部屋から、夜な夜な子供の足音が響いたり、早朝にドタバタと急ぐ音が聞こえたりしてきます。
あなたが2階以上に住んでいる、あるいは住む予定がある場合は、些細な足音でも下の階に響く可能性があることを覚えておきましょう。
響きがちな足音は、たとえば「クッションフロアを敷く」といった対策をすると軽減できます。
以下の記事では、賃貸の床でDIYするときの方法や注意点、クッションフロアやフロアタイルについて紹介しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。

ドア・窓
ドアや窓からも音は漏れてしまいます。窓はガラス一枚で隔てられていますし、ドアには隙間が開いている場合があるためです。
最新の賃貸物件であっても、セキュリティや標準設備を重視する傾向があり、防音対策の優先度が下がる傾向があります。
防音対策には種類がある!吸音・遮音・防振の違い
一人暮らしの部屋の中で防音対策をするべき場所を見ていきましたが、実は防音にはいくつか種類があります。
防音とは、広い意味で「外部の音が室内に入るのを防いだり、室内の音が外部に漏れるのを防いだりすること」です。
具体的な対策を意味するのではなく、吸音・遮音・防振の3つを含んだ総称を表しています。
そこで、3種類の防音方法である吸音・遮音・防振の特徴について詳しく解説していきます。
- 吸音
- 遮音
- 防振
吸音
吸音は、音(空気音)が吸音材を通過した時に吸音材の中で音エネルギーが摩擦による熱エネルギーに変換され音が小さくなる仕組みです。
少し分かりにくいかもしれませんが、波のように振動する音の勢いを小さくするというイメージで、音を吸収して反響を少なくすることができます。
吸音は、主に空気音に対する防音対策であり、話し声やテレビの音などに効果的です。
代表的な対策グッズを挙げると吸音材・吸音シートや吸音パーテーションなどがあります。
遮音
遮音は、音を遮音材によってシャットアウトすることで、騒音の侵入、外部への音漏れを防ぐことができる方法です。
ただし、遮音効果をあげすぎると音が反響しやすくなるため、声や会話が聞き取りにくくなってしまうデメリットも挙げられます。
遮音も、吸音と同じように空気音に対する防音対策です。代表的な遮音アイテムとして挙げられるのが、遮音カーテンや遮音シートがあります。
防振
防振は「振動を防ぐ」という意味で、揺れや振動が原因で音が出てしまっている箇所の振動を小さくする効果があります。
例えば、洗濯機の振動音や金属の部品のつなぎ目から発生する音などには「防振」「制振」と銘打った防音対策グッズを使うと効果的ですよ。

賃貸の防音対策で使えるアイテムは3タイプ
アパートやマンションなどの賃貸で使える防音対策アイテムには以下のようなタイプがあります。
- 敷く
- 置く
- 貼る
それぞれ特徴や用途が異なるので、それぞれチェックしていきましょう。
敷く
床に直接敷くアイテムは、防音対策の基本といえます。歩行音や物の落下音を下階へ伝えにくくしてくれますよ。
以下のような厚みのある素材を敷くだけで衝撃を吸収し、生活音をやわらげます。
- コルクマット
- ジョイントマット
- ウレタン入りラグ
敷くだけの簡単施工で原状回復もラクなので、ワンルームでも導入しやすいのが魅力です。
置く
壁や家具の前に置く防音アイテムは、設置することで音の反射を抑えるもの。以下のようなものがあります。
- 吸音パネル
- 防音ブース
テレビ背面やスピーカー周辺に置くだけで残響を減らし、夜間の映画鑑賞やオンライン会議の声漏れをセーブします。
移動・撤去が容易なため、間取り変更や引っ越し時も手間なく再利用できますよ。
貼る
貼るタイプのアイテムは、部分的に貼るものから、部屋の面全体に貼るものまでさまざま。
- ドアの枠やスキマなど:部分的タイプ
- 壁や天井:面全体タイプ
弱粘着シールで貼ったり、マスキングテープとピンで留めたりできるので、退去時にキレイにはがせて安心です。
部分貼りで気になる音漏れを封じ、広い面貼りで室内の残響もまとめて低減すれば、賃貸でも段階的に防音レベルを高められます。
賃貸アパートの防音対策でDIYする4つのコツ
防音対策の違いについてお伝えしましたが、賃貸の防音対策で気を付けたいコツを知ってから取り組んだ方が失敗がありません。
そこで、賃貸の防音対策で気を付けたい4つのコツを紹介していきます。4つのコツは以下の通りです。
- 効果的な場所に設置する
- 隙間を作らない
- 評価の高いものを使う
- 賃貸DIYは現状復帰が原則
効果的な場所に設置する
防音アイテムは「とりあえず置く」だけでは本領を発揮しません。
まず足音や話し声が漏れる経路を特定し、集中的に配置するのが鉄則です。
床には家具脚や生活動線に衝撃吸収マットを、壁には薄い面やコンセント周りに吸音シートを貼ると効果大。
窓・ドアのすき間は遮音テープと厚手カーテンで補強し、洗濯機や冷蔵庫下には防振ゴムを敷きましょう。
音源と通り道ごとに「適材適所」で組み合わせれば、限られた予算でも防音効果がぐっと高まります。
隙間を作らない
賃貸で防音対策をする場合、防音シートや防音パネルを使うという方も多いでしょう。大事なことはできるだけ隙間なく貼ることです。
せっかく防音対策グッズを貼っても、隙間ができていたらそこから音が漏れてしまい、効果を発揮できません。
DIYで防音対策をするときには、とにかく音が漏れる隙間が無いよう意識しましょう。失敗しないためにも購入前に部屋のサイズや気になる場所のリストアップをすると良いですよ。
評価の高い物を使う
Amazonや楽天で防音グッズを見てみると数多くの防音グッズが出てくるため、どの商品を選べばよいか迷ってしまいますよね。
そんな時は、実際に利用した人の口コミを参考にしてみましょう。
現在の通販サイトなどでは、口コミもしっかり見ることができる場合が多いですので、商品の詳細を読んだだけでは、実際のイメージが沸きずらい時も口コミは参考になりますね。
そのため、自分が行いたい防音対策に適した商品を見極めるためにも口コミで高い評価のものを選ぶのがよいでしょう。
この記事の中で、いちいち口コミを見て良い商品を探すのが面倒だという方向けに賃貸におすすめの防音グッズを紹介していますので、合わせてご覧くださいね。
賃貸DIYは原状復帰が原則
防音対策を試したいと思っている方が注意しなければいけない点として、賃貸では原状復帰が原則であるということが挙げられます。
例えば、防音シートをそのまま壁に貼ってしまったら、退去時に全て剥がさなければないません。
そうなると、壁紙が剝がれてしまい、原状復帰の状態で退去することは絶望的となってしまいます。
そこで賃貸で防音対策のDIYをするならマスキングテープを張って跡が付かないようにしたり、防音パネルを突っ張り棒を利用してパネルを抑える必要があります。こうすれば、壁を傷つける心配はありません。
賃貸でのDIYで一番大事なことは、原状復帰が可能なように防音対策をすることです。
賃貸で使う防音アイテムの選び方
賃貸で防音対策をするときには、以下の視点でアイテムを選びましょう。
- 防音がしっかりできるか
- 設置・撤去のしやすさ
- 部屋のテイストへのマッチ度
防音がしっかりできるか
防音アイテムを選ぶときは、何のためにどんな防音をしたいのか明確にするのが大切。
足音や生活雑音なら衝撃吸収マットがおすすめ。クッションフロアなどでも効果ありです。
話し声や楽器音なら、吸音パネルや遮音シートなどを選びましょう。
製品の遮音等級や吸音率を比較し、必要十分な数値を満たすアイテムを選べば、買い直しのムダを防げますよ。
設置・撤去のしやすさ
賃貸であれば、おそらく近い将来引っ越しをするでしょう。引っ越し時に困らないよう「退去時の設置や撤去のしやすさ」が重要です。
たとえば以下のようなアイテムなら、設置や撤去がしやすく引越しが楽になります。
- 工具不要のジョイント式マット
- 弱粘着シールの吸音タイル
- 畳めるポータブルブース
また、再利用できるアイテムなら、新居でもそのまま使えるので便利ですよ。
部屋のテイストへのマッチ度
たとえ防音性が高くても、色や質感が部屋から浮いてしまうと残念な見映えに。
防音アイテムとしてラグやカーテンを取り入れるなら、インテリアに合わせて色味を統一するようにしましょう。
パネル類は木目調やファブリック調を選ぶと、どんなテイストのお部屋でも違和感なく溶け込みます。
デザイン性を意識すれば、防音対策とおしゃれ空間を両立できるんです。
賃貸でもできる防音DIYグッズ5選
次に賃貸でもできるおすすめの防音グッズを紹介していきます。床と壁の防音グッズに加えて、洗濯機の防音グッズも併せて紹介していきます。
簡単に設置できるものも多くあるので、ぜひ参考にしてあなたの家でも防音対策してみてください。おすすめな防音グッズは以下の通りです。
一人暮らしに取り入れたい防音グッズは、以下の記事でも紹介しています。ぜひあわせてチェックしてくださいね。

壁×貼る:【SOHAPI】吸音ボード
賃貸の壁が薄くて隣の人の生活音が気になるという方は、SOHAPIの吸音ボードがおすすめです。
こちらの商品は環境に優しく、無毒無臭のポリエステル繊維を用いた遮音パネルです。
賃貸でも安心の貼ってもきれいに剥がせる両面テープ付きなのが嬉しい点で、遮音・吸音の効果も非常に優れた商品です。
また、断熱材としての効果もあり、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるので省エネによる電気代の節約も期待できますね。
メーカー | SOHAPI |
サイズ | 幅30cm×奥行30cm×幅0.9cm |
色 | ライトグレー |
素材 | 高密度100%ポリエステル繊維 |
セット内容 | 12枚セット |
壁×貼る:【Teeran】防音シート
Teeranの防音シートは、良質なウレタン素材を採用しているため、市販されている防音シートの中でも最高の吸音性能を誇っています。
有害物質を含まない、環境に優しい素材を採用している点も安心です。
強力な両面テープが付いているので、簡単に壁に貼ることができるうえ、剥がしても跡が残りにくいので賃貸のマンションやアパートのDIYでの防音対策にはピッタリですね。
メーカー | Teeran |
サイズ | 幅30cm×奥行30cm×厚さ5cm |
色 | 黒 |
素材 | ポリウレタン材質 |
セット内容 | 12枚(両面テープ付) |
床×敷く:【タンスのゲン】ジョイントマット
歩く音や、衝撃音が気になるならタンスのゲンのジョイントマットがおすすめです。厚みが1cmのものと、2cmのものから選べます。
厚みが少ない方でも、約1cmの厚みがあるため高い弾力性で下の階への騒音を吸収し音漏れを防いでくれます。
また、保温性に優れているので、冬の床冷えする床も快適に過ごせるでしょう。断熱効果によって暖房や冷房熱を逃しにくく省エネ効果も期待できます。
さらに、通常のジョイントマットのサイズは約30cmですが、このタンスのゲンのジョイントマットは大判で59cmです。必要枚数が少なく済みますので、短時間で敷き終わりますよ。
メーカー | タンスのゲン |
サイズ(1枚分) | 幅59cm×奥行59cm×厚み1cm |
色 | オフホワイト・モカ×ベージュ |
素材 | PE樹脂 |
セット内容 | ジョイントマット48枚 |
床×敷く:【SOLPEX】ジョイントマット
SOLPEXのジョイントマットは、自宅でヨガやピラティス、ストレッチ、筋トレなどをする方におすすめのジョイントマットです。
厚さが1.2cmあり、防音・衝撃吸収に優れています。自宅での運動は、どうしても下の階への音が気になってしまいます。しかし、このジョイントマットがあれば吸音・制振効果が期待できるので安心して運動できますね。
大判サイズなので設置が短時間で終わり、つなぎ目部分が少ないのでマット同士がずれにくいのもポイントです。吸水性に優れているので、汗が落ちてもさっと拭けて清潔に保てます。
メーカー | SOLPEX |
サイズ(1枚分) | 幅60cm×奥行60cm×厚み1.2cm |
色 | 黒 |
素材 | エチレン酢酸ビニル (EVA) |
セット内容 | 6枚セット |
床×置く:【東京防音】洗濯機用防振ゴム
賃貸のアパートやマンションで、洗濯機の音が気になるという方は多いですよね。特に深夜帯に洗濯機を回す場合、隣や下の階の部屋に迷惑をかけていないか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
そのような方は、東京防音のニューしずかを使えば洗濯機の振動がぐっと抑えられ、深夜帯でも隣人に迷惑を掛けずに洗濯機を回せますね。
設置方法も簡単で、ニューしずかを洗濯機の脚に置くだけです。これだけで、洗濯機の振動を抑えられるため、手軽な方法で防音対策をしたいという方は試してみる価値ありです。
メーカー | 東京防音 |
サイズ | 長さ1cm×幅2cm×高さ8.4cm |
色 | ブラック |
素材 | 合成ゴム(ハネナイト) |
セット内容 | 1パッケージ4個入り |
賃貸での防音対策でよくある質問
「賃貸で防音対策をしたい!」と考えている方が気になるであろう質問と回答をまとめて紹介します。
賃貸でも防音室は作れる?
組み立て式の吸音ブースと貼って剥がせる遮音シートを組み合わせれば、賃貸でも壁や床を傷付けずに防音室を「ほぼ」実現できます。
床に防振マット、天井に突っ張り式カーテンを追加すると音漏れが体感で半減し、楽器演奏や配信にも十分。
設置も撤去も工具不要で、引っ越し先へそのまま持ち運べるので投資が無駄になりません。
ただし、強力な接着剤やテープを使ったり工事が必要だったりする場合は、管理会社や大家さんの許可が必要です。
必ず事前に相談するようにしましょう。
壁の薄い部屋はどうやって判断する?
防音対策がとくに必要な「壁の薄い部屋」は、以下のような方法で確認できます。
- 壁をコンコン叩くと軽い音が響く:壁の中が空洞で音が漏れやすい可能性あり
- 部屋の中央で手を叩くと反響しない:音が漏れやすい構造の可能性あり
- 隣室との距離が近い:ドアとドアの距離が近いと生活音が聞こえやすい
また、木造は軽量鉄骨造など他のつくりより防音性が低くなります。賃貸選びの基準として「木造以外」を設けるのもおすすめです。
まとめ:賃貸でもしっかり防音対策してトラブル回避!
今回は、アパートやマンションなどの賃貸での防音対策について、以下の内容をご紹介しました。
- 防音対策したい3つの場所
- 防音対策の種類
- 防音対策アイテムの3タイプ
- DIYして防音対策するときのコツ
- 防音アイテムの選び方
- おすすめ防音対策グッズ
あなたの部屋でどのような防音対策をしたいか見直したうえで、防音したい場所を絞り込み、適切な防音グッズを取り入れましょう。
今回おすすめした防音グッズは以下の5つです。
賃貸でも防音対策はできますし、DIYだってできます。
ぜひ今回紹介したグッズを参考にして防音トラブルを回避して快適なお部屋づくりをしていきましょう。
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