一人暮らしで部屋がワンルームの方は、ふとした瞬間に「なんか狭いな」と感じた経験があるでしょう。
その狭さはワンルームという間取りでも可能なちょっとした工夫で解消できます。
反対に、工夫をしないままでいると、変わらず狭い空間で過ごし、日々の疲れやストレスを癒せません。
この記事では、一人暮らしのワンルームでできる10個の工夫と、ワンルームが狭く見える原因、広さをキープするコツを紹介します。
ぜひ最後まで読み進めて、あなたの部屋が少しでも広くなるよう工夫してみてくださいね。

監修者 井上 理輝
- ✓ 香川県の工芸高校インテリア科卒業、県内の木工所で職人に
- ✓ 2015年『井上製作所』創業、2020年『井上製作所株式会社』法人化
- ✓ ショールーム兼飲食店『兵庫町のおばんざいや Yooke Tanmai(ヨーケタンマイ)』オープン
- ✓ イベントやマルシェ、展示会に多数出展・参加
ワンルームを広く感じさせる工夫10選
ワンルームを広く見せるためにもっとも大切なのは「視覚をだます」ことです。
以下の4要素を上手にコントロールすると、実際の床面積は変わらなくても開放感がグッとアップします。
- 色
- 光
- 高さ
- 抜け感
しかも、どれも手軽に試せるものばかりなので、賃貸でも原状回復を気にせずチャレンジ可能です。
ここでは、視覚をだまして部屋を広く見せるための、一人暮らしのワンルームで実践できる10個の工夫を紹介します。
あなたの好みとライフスタイルにマッチする方法を選び、狭さストレスを解消しましょう。
- 白や淡い色の壁・家具を選ぶ
- 背の低い家具でそろえる
- コンパクト家具で床面積を広く
- 収納家具は縦長・壁面を活用
- ベッド下やソファ下に収納ボックスを使う
- 家具の脚が細め・抜け感のあるデザインを選ぶ
- 大きめの鏡を取り入れる
- ラグは小さめor使わない
- カーテンは床ギリギリまで届くサイズにする
- コード類をまとめて隠す
白や淡い色の壁・家具を選ぶ
白や淡い色は光をよく反射する色。昼間は自然光を増幅し、夜は照明の明るさを一段と引き立てて、ワンルームを広く見せてくれます。
以下のような「視界を大きく占めるパーツ」を淡色で統一すると、境界線がぼやけて奥行きが生まれ、実際よりも床面積が広く感じられるのです。
- 壁
- 大型家具
- カーテン
補色として薄いグレーやベージュを差し色に入れると、単調さを避けつつ上品さもキープできます。
色数は「メイン1色+サブ2色」までと覚えておくと失敗しませんよ。

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背の低い家具でそろえる
家具の高さを目線より下、具体的には床から60 cm程度に抑えると、視界をさえぎる要素が減って天井が実際以上に感じられます。
ローボードやフロアソファを選ぶと、窓からの採光が部屋の奥まで届き、自然光の抜け感がそのまま開放感に直結するのです。
高さが腰くらいの本棚を使う場合は、上部にグリーンやポスターを飾って軽さを出すと圧迫感を緩和できます。
背の低い家具なら模様替えや掃除も容易なため一人暮らしにぴったりです。

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コンパクト家具で床面積を広く
ショート丈ベッドや幅60cm前後のスリム棚を選ぶと、動線が確保されてスッキリし、部屋が広く見えます。
たとえばベッドの標準サイズは200cmで、ショート丈ベッドは180cm。
「たった20cm」と思うかもしれませんが、このちょっとした余白でも、ワンルームでは広さを左右する大きなポイントになります。
さらにベッドの足元に余白が生まれれば、チェストや観葉植物を寄せてもスペースや動線を圧迫しません。
あるいは、奥行き30cm程度の壁寄せデスクや折りたたみテーブルもおすすめです。
作業スペースを十分取りながらも、部屋の空間を広く保ってくれますよ。

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収納家具は縦長・壁面を活用
床の広さを犠牲にせず収納力を高めるには、突っ張り式ポールラックや壁面シェルフなど「高さ」を使った収納が最適です。
天井まで伸びるラックに使用頻度の低い物をまとめれば床面が開放されますし、視線が上方向へ誘導されることで、部屋の縦の広がりを強調できます。
筆者も実際に、突っ張り式のポールラックで収納力の低さをカバーしつつ、部屋のスペースも確保していますよ。
賃貸でも原状回復を気にせず設置できるアイテムが豊富なので、まずは壁面のデッドスペースをチェックしてみましょう。

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ベッド下やソファ下に収納ボックスを使う
家具下の15〜20 cmは、実は収納に活用できるデッドスペース。ベッドやソファの下をまだ活用していない方も多くいるのではないでしょうか。
浅型のキャスター付きボックスを導入すれば、季節家電や来客用寝具、季節ものの衣服などをスマートに収納できます。
フタ付きボックスなら、ホコリを防ぎつつ見た目をすっきり保てますし、透明タイプにラベルを貼れば中身の管理も容易です。
視界から収納物が消えることで床全体が広く見えるだけでなく、掃除も楽になって一石二鳥ですね。

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家具の脚が細め・抜け感のあるデザインを選ぶ
脚付き家具は、床との間に「抜け」を作ってくれるので、部屋の空間を広く保てます。
しかし、ただ「脚があるもの」を選ぶのではなく、脚が細めだったり、抜け感のあるデザインを選ぶのがおすすめです。
スチールや木の細脚を選ぶと、視線が奥まで抜けるため軽やかな印象に。
ガラス天板のテーブルやワイヤーフレームは透過性が高く抜け感があって、見た目のボリュームを抑えながら収納力を確保できるのも魅力です。

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大きめの鏡を取り入れる
ワンルームで空間を広く見せたいなら、大きめの鏡を取り入れるのがおすすめ。
縦長のウォールミラーを床置きし、窓の向かいに配置すると、光と景色が映り込んで奥行きが倍増します。
フレームを細いシルバーや白にすると鏡自体の存在感が薄まり、部屋に自然に溶け込んでくれますよ。
床に直接置くのではなく、突っ張り式ミラーを使うのも1つの手です。
賃貸でも壁を傷つけずに設置できるため、暗くなりがちなコーナーの補光やデザインアクセントになってくれます。

ラグは小さめor使わない
ワンルームの部屋の雰囲気を変えてくれるラグ。しかし広く保ちたいなら、小さめにするか、思い切って使わない選択肢を取りましょう。
小さめのラグを使えば、床の見える範囲が広がり、おのずと空間が広い印象になります。
色は淡色系がおすすめ。床色と近い淡色系を選べば、境界線がぼやけて床面が一体化しますし、掃除の手間が減るというメリットも得られます。
ラグを使わない選択肢を取るなら、ジョイントマットやクッションフロアを使うのもおすすめ。
ラグを使わないようにすると、床へのダメージや防音面が気になりますよね。ジョイントマットやクッションフロアを使えばこの点は解消できます。
筆者もクッションフロアを使っているのですが、部屋の雰囲気を作りつつ、広さを保ったり傷や音から守ったりできていますよ。

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カーテンは床ギリギリまで届くサイズにする
カーテンを床ギリギリまで届くサイズにすると、縦のラインが際立ち、天井が実際よりも高く見えます。
さらに、壁と同系色の淡色を選ぶと、境界がぼやけて奥行きが増し、オシャレで洗練された雰囲気も同時に演出できますよ。
また、カーテンレールの位置を高くするのも1つの手です。しかし賃貸の場合、カーテンレールの位置を動かせないケースがほとんどでしょう。
既存レールが動かせない場合は、突っ張り棒で天井近くに「2段目」を作り、長いカーテンを掛ける裏技もありますよ。


コード類をまとめて隠す
配線がむき出しで整理されていないと、散らばった印象になり、空間全体がまとまりのない状態になります。
ケーブルボックスに電源タップごと収納し、余ったコードはまとめるようにしましょう。これだけで驚くほどスッキリしますよ。
コードも納まりきるサイズのケーブルボックスを使ってもよいですし、十分なサイズがない場合は、棚やテーブルの裏に結束バンドを使って隠すのがおすすめ。
「デスク周りのコードが散らばっている」という方は、マグネットタイプの電源タップや、デスクにつけられる電源タップ収納を使ってみてください。
コードの散らばりも防げるので、清潔感が出ますし、掃除もしやすくなりますよ。

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ワンルームの空間が狭く見える5つの原因
ワンルームの空間が狭く見える原因は以下の5つです。あなたの部屋に当てはまっていないかどうかチェックしてみてください。
- インテリアの色が多すぎる
- 家具を壁から離して配置している
- 動線をふさぐレイアウトになっている
- 配線・雑貨が放置されている
- 照明不足で暗いままになっている
インテリアの色が多すぎる
濃い色や柄物のインテリアが多すぎると、視線があちこちに飛び、部屋が細切れに感じられます。
その結果として「なんだか狭苦しい空間だな」と感じてしまうのです。
色数は「メイン1色+アクセント2色」までに抑えましょう。境界線がぼやけ、奥行きが生まれます。
まず面積の大きいカーテンやラグを淡色に替え、次に収納ボックスの色を統一するだけでも効果が体感できますよ。
また、淡い色やシンプルデザインのインテリアが合うテイストにしてみるのもおすすめです。

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家具を壁から離して配置している
家具を壁から離して配置すると、家具と壁の間にあるスペースが隠れ、必然的に部屋全体の空間が狭く感じられてしまいます。
使える床面積も小さくなるので、生活をしているなかでも「狭いな」と感じることでしょう。
とくに大きめの家具はできるだけ壁に寄せて配置して、見えない床の面積を減らすようにしてみてください。
ベッドやラックは壁にぴったり寄せ、ソファとテーブルの距離も最低限に詰めましょう。
壁に寄せて配置すると、ミラーやタペストリー、アートといったインテリアの配置も考えやすくなりますよ。

動線をふさぐレイアウトになっている
ワンルームが狭いと感じたときには、生活動線をふさぐレイアウトになっていないかどうかチェックしましょう。
ドアを開けた瞬間に、テーブルの角やベッドのフット側がせり出していると、入室直後に圧迫感を覚えます。
人ひとりが楽に通れる60cm以上の通路幅を確保し、家具は壁に沿わせて配置するのが広く見せる基本です。
まず入口から窓まで歩き、ひっかかりなく歩けるか確認して、家具の位置を調節してみてください。

配線・雑貨が放置されている
床に這う延長コードや雑貨の山は、視覚情報を増やし、実面積よりもゴチャついた印象を与えます。
配線はケーブルボックスなどでまとめるのが効果的。壁や床と同系色にすると、部屋をより広く見せられますよ。
雑貨も、手が届きやすい棚や引き出し、壁や床と同系色のボックスに入れてあげましょう。ボックスは「色と形」をそろえると見違えるほどスッキリします。
また、浮かせる収納の利用もおすすめです。床に置くものを減らしつつ、雑貨類をインテリアとしてディスプレイできますよ。

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照明不足で暗いままになっている
部屋の隅が暗いままだと、影が強調され、空間が閉塞的に見えてしまいます。
フロアライトや間接照明を使えば、壁と天井を柔らかく照らせることで影が薄まり、実際にはない奥行きが演出されますよ。
とくに間接照明は、細身であれば省スペースで済みますし、何より垢抜けた雰囲気づくりも叶います。
「部屋の四隅を照らす」を意識すれば昼夜を問わず広く感じられますので、ぜひ取り入れてみてください。

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【習慣にしよう!】ワンルームの広さをキープする5つのコツ
ワンルームの広さをキープする5つのコツを紹介します。チェックして習慣化できるようにしていきましょう。
- 帰宅後5分のリセットタイム
- 使う物は「手前」・ストックは「高所や床下」
- 週末の不用品チェック
- 寝る前に床と水平面をリセット
- 掃除と配線チェックをセット化
帰宅後5分のリセットタイム
帰宅してすぐに5分間のリセットタイムを設け、床やテーブルの上に出ている物を定位置に戻しましょう。
短い時間でも毎日続けることで「散らかりの蓄積」を防げます。
たとえば玄関にトレーを置いておき、鍵やアクセサリー類をまとめておきましょう。
リビングでは、朝急いでいたときほど、テーブルの上は散らかっているものです。リモコンやグラス、小物類を定位置に戻してあげましょう。
5分間のリセットタイムをルーティン化すれば、帰宅後すぐに広々とした空間を取り戻せますよ。
使う物は「手前」・ストックは「高所や床下」
よく使うものは手が届きやすい高さの棚や引き出しに、季節物や予備品はベッド下やクローゼット上段にまとめましょう。
ワンルームの広さを維持できない原因に「雑貨の放置」がありました。
放置してしまう理由は、よく使うものほど片付けるのが面倒だったり、片付けにくい状態だったりするからです。
ですから、よく使うものは「片付けがしやすい手前側」に、頻繁には使わないものを別の収納エリアにしまっておきましょう。
例えば、リモコンやヘッドホンはテレビ台やソファ横の棚に、タオルや布団カバーのストックはベッド下のボックスに入れておくとよいですね。
収納場所を頻度別に明確にすると、物が増えても散らかりにくく、空間がすっきり保てますよ。
週末の不用品チェック
週末に時間をとり、その1週間使わなかった小物や洋服を見直しましょう。
A4サイズの紙袋やボックスを用意して「使わなかったもの」を放り込むだけで、手放す作業が簡単になります。
使い切れなかった文具や読まなかった雑誌、着なかった服などを整理すれば、収納スペースの空きが増えますよ。
物の量が減ると視覚的な圧迫感もなくなり、部屋全体が広く感じられますよ。


寝る前に床と水平面をリセット
就寝前にスマホや本、飲みかけのコップなどをすべて戻し、テーブルやデスクの上を空にしてから寝ましょう。
翌朝、何も置かれていないフラットな状態で目覚めると、部屋の広さを実感しやすくなります。
ベッド周りでは、ラグやクッションも床に散らばらないようまとめておき、掃除ロボットが通りやすい環境を作るのも効果的です。
このリセット習慣を続けるだけで、毎日気持ち良くスタートできます。

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掃除と配線チェックをセット化
掃除機をかけるときに、同時に配線の乱れも直しましょう。
同時にチェックすれば、邪魔になっている物や、どこがどのように散らばっているか把握しやすいですよ。
配線の乱れを把握できたら、コードは結束バンドでまとめ、電源タップはケーブルボックスに収納しましょう。
このようにすれば、部屋の空間を広く保てるだけでなく、次回の掃除も楽になります。
まとめ:工夫をしてのびのび過ごせるワンルームに
ワンルームで過ごしていると、ふとした瞬間に「狭いな」と感じるもの。しかしその狭さは、実はちょっとした工夫で解消できるのです。
今回紹介した10個の工夫は以下の通りです。
- 白や淡い色の壁・家具を選ぶ
- 背の低い家具でそろえる
- コンパクト家具で床面積を広く
- 収納家具は縦長・壁面を活用
- ベッド下やソファ下に収納ボックスを使う
- 家具の脚が細め・抜け感のあるデザインを選ぶ
- 大きめの鏡を取り入れる
- ラグは小さめor使わない
- カーテンは床ギリギリまで届くサイズにする
- コード類をまとめて隠す
あなたがもし、少しでも「狭いな」と感じているなら、ぜひ今回紹介した10個の工夫を試してみてください。
ゆったりのびのびと過ごしやすい空間になり、毎日が一層楽しくなることでしょう。